日本話し方センター社長・横田章剛のブログ

日本話し方センター社長・横田章剛のブログ

2022年8月8日話が確実に伝わる話し方のポイントとは?



★言いたいことが多いYさんの例


日本話し方センターのベーシックコースや2日間集中セミナーは「話しをしていて言葉がすぐに出てこない」という受講者がいる一方で、言いたいことがたくさんあってそれらを次々に話してしまうので「何が言いたいのかわからない」と言われてしまうという受講者も少なくありません。2日間集中セミナーに参加されたYさんも「言いたいことがわからない」と言われることが悩みでした。Yさんは、日常会話では次々に話をして場を盛り上げるタイプの人です。しかし、人前でスピーチをする時でも、日常会話と同じように頭に浮かんだことを次々に話すので、話が長くなり、聞いている人がポカンとした顔をすることがよくあるそうです。そのYさんがセミナーの最後に、このセミナーで学んで得たことを2分間のスピーチにまとめる際に悩んでいました。あれも言いたい、これも言いたい、と5~6個も言いたいことを書き出して、結果2分間にまとまらず、悩んでいたのです。


「これを全部話すととても2分では終わりませんね・・・この中で一番心に深く残っていることは何ですか?」。講師のこの問い掛けに、Yさんは、「ん~、一つ選ぶとすれば、『言いたいことを1つに絞って短くまとめる』ですかね・・・あっ、まさに、今の私に一番必要なことでしたね!」。このことに気付いたYさんは、その後、このテーマに絞った原稿を作成し、全員の前で短くてとてもわかりやすいスピーチをしました。





★言いたいことを一つに絞る


3ヶ月かけて話し方を学ぶベーシックコースの受講生でも、講座が始まった頃のスピーチでは、2分間のスピーチの中に2つ以上の言いたいことを盛り込む人が少なくありません。
・朝のあいさつを続けていると娘と話ができるようなったし、職場でも雑談できるようになった
・あわてていても最低限の確認をして、周りの人に気を配らねばならない
・常に勉強することはとても努力を要するけれど、とても大切なことだ
これらはどれも言いたいことが2つあるスピーチテーマの例です。例えば1つ目の例だと、「朝のあいさつを続けて娘と話ができるようになった」か「朝のあいさつを続けて職場で雑談ができるようになった」とどちらかにテーマを絞らなければなりません。でないと、長くてまとまりのない話になるか、具体性に欠けた薄い話になってしまいます。しかし、実際には話すことを1つに絞る、ということは慣れない人には簡単なことではありません。では、どうすれば1つに絞れるのでしょうか。



★短いフレーズにまとめる


その一つの方法として、言いたいことを20文字以内の短いフレーズでまとめる、ということがあります。
・安全運転に留意して欲しい
・新しいことに興味を持って欲しい
・新たな市場を開拓すべきだ
日本話し方センターでは、このように短くまとめたフレーズを「主題」と読んでいます。この「主題」を作ることで、話すことを1つに絞ることができます。言いたいことに関係のない前置きを長く話してしまうことが長い話の原因の一つですが、主題を意識すると、関係ない前置きかどうかの判断もしやすくなります。また、20文字以上になるのなら、言いたいことがまだ絞れていない可能性が高いです。1つのことを2分間で話すことを意識し、できるようになると、3つのことなら6分間で話すようになります。3つのことを整理せずに一緒に話してしまうと、聞き手は混乱して理解できません。個条書きなどで整理し、1つ1つを端的に話すことで話が論理的になり、聞き手に理解してもらい易くなります。



★話し方を学びませんか?


日本話し方センターのベーシックコースや2日間集中セミナーでは、今回ご紹介したこと以外にも、相手に伝わる話し方、人前であがらずに話すスキルの身に付け方などを講義と実習でご指導しています。その効果は多くの受講生が実感されています。ぜひ「受講者の声」をご確認ください!

>横田章剛のブログTOP